午前に面接の予定があったから準備をしていて、出発予定時刻は8時50分、まだ余裕があるなとのんきに着替えを終えたのちiPhoneを手にとると画面に8:50と表示されていて驚いた。部屋に置かれたアナログ時計は8時30分を指している。あったはずの余裕がとつぜん消失し、慌てて歯を磨いて上着を羽織って書類をリュックに入れて外に出た。多少早めに面接予定地の最寄り駅に着くように準備をしていたおかげで電車を一本遅らせてもぎりぎり間に合いそうではあったが万が一それすら逃すと厄介だからと駅まで走ってさっそく疲れる。通勤の時間帯としては多少遅めではあったが電車は混んでいて余計に疲れる。面接を受けてさらに疲れ、たった一時間の面接で疲れていてはまともに勤務などできないのではと思いながらも帰宅後疲れて何もできなかったから夜まで寝た。時計は同期していないと効果を発揮しない。同期を自明のものとしているデジタル時計に慣れてしまってつい忘れてしまうがアナログ時計はずれる。ずれることもあるから何かがずれていたとしてもまあそんなものでしょう、といういいかげんさを育むのにアナログ時計はいいのかもしれない。晩ごはんのあと面接での話をなんとなく思い出しながらまた求人サイトを眺めたり閲覧履歴からのおすすめを見たりカテゴリを入力して検索したりして、仕事をするってこういうことではないんじゃないかと思ってサイトを閉じる。些細なことでいちいちそういうことではなくないかという疑いが生じていろんなことが進展しない。労働者をたんに労働力として扱ったときに切り落とされる何かしらを手探りしたくもなる。
日記230118
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