自宅から徒歩20分先にあるラーメン屋に行ったら定休日だった。京王線と中央線のちょうどあいだくらいに位置するその店からどこか他の場所へ移動するのはやや面倒で、どうしようかと迷ったが、せっかく歩いたしもう少し歩くのも気持ちよさそうだと思って武蔵小金井駅までさらに30分ほど歩いた。かつて時給1050円でフリーターをしていたお金のなかったころ、高円寺にあるクラブに行くための電車賃を節約するために、自宅最寄りの京王線から新宿経由で中央線に入る常識的なルートではなくわざわざ40〜50分くらい歩いて武蔵小金井駅を利用していたことを思い出した。金がないときには時間があって、時間があると金があるときにはしないようなことをする。環境や状況が変われば行動の動機も変わるのであり、それだけ行動の動機は見えないところであふれているはずで、時間がないときにはそのことにどうしてか気づけない。じぶん自身は特に決まりきったことばかり行なってしまう傾向があり、未知や偶然に身を晒すことをつい避けてしまう。するといつしか生活は停滞し、凪いだ時間にいてもいられなくなって職を辞める。環境や状況に細かく手を入れていくということがおそらくは苦手なのだろう。もしくは職を辞めるみたいな大胆な手段しか身についていないだけだろうか。不器用なのかもしれない。武蔵小金井駅近くに前から行ってみたかったラーメン屋があったからそこに入った。岩のりがたくさんのったラーメンを食べた。食後、きのうツイッターで知った中国空撮写真展を観にいき、人間の視線は重力方向に対して垂直だったんだなあとごくごくとうぜんのことを思った。武蔵小金井駅までの道のりが、川を挟んでかつて土手であっただろうことを思わせる坂道になっていたことを思い出した。
日記230122
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