まいにち出勤するがろくに業務を与えられていないからいつも調べものをしている装いで業務に関係あるのかないのか微妙なサイトを適当に閲覧しながら時間を潰している。普段はこんなことやってておもしろいんですよとかなんとか、もっとひとに言いたくなるようなことをしたい気持ちもありながら、たかが労働にそこまで求めても仕方がない。ここに書き溜めている日記を読めば、いかに労働のさなかに関する記述がないかは明らかで、一方では意識的に書いていない面もあるのだが、他方では書きたいと思わないどころか書き残したくないとすら思ってしまうほど労働中は目に見えるすべてに対してどうでもいいと思いながら過ごしている。しかし雇用されている以上は雇用主に時間や身体の所有権を委ねていることにほぼ近いのだから、他人に身を預けている時間を関係のないものとして取り扱うことはさほど不自然なことでもないように思う。預けている以上はそれなりに活用してほしいのだが、べつにぼうっとしているだけでいいのなら遠慮なくぼうっとさせてもらうだけだ。やってみたい業務とか、就きたい職とか、真面目に考えたことがない。ビデオスイッチャーを触ってみたいけど個人では買う予算も使う機会もないから、映像に関わる業務の求人がどこかで出ていないだろうかとここのところは思いつきのように考えているが、それも思っただけで終わる。要するに本気っぽさがない。
夜ごはんにそうめんを食べようと思ったがめんつゆが切れていたからやめた。代わりに餃子を焼く。焼いた餃子にチーズをかけて炙る。横にキムチを添える。餃子とチーズも餃子とキムチもどちらも合うし、チーズとキムチも発酵食品同士でたぶんそこそこ仲は良い。食べてみたら、目論みどおりにおいしかった。インスタグラムを開くとパグが表示されてかわいい。この頃は詩集も読んでないなあと思って手近にあった本をめくる。本は読まずとも増えていく。このまま読書をする習慣が消えたら積み上がったこの山はいったいどうなるのだろう。文を読めるときと読めないときの状態の差が激しく、読めない状態のほうが長くつづく。こういうときは無理やりにでも一日で一冊を読み切ると多少心持ちが変わったりもする。変わらないときもある。本なんか読まずとも生活をつづけられてしまうことや生きていられてしまうことはとても残酷だと思う。
日記210524
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