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日記210614

虫がとんでいる。顔の前、首の周り、胸の近くで舞っている。手で払うが、あまり効果はない。歯を磨く。ブラシを濡らし、クリニカを絞る。口内に棒を出し入れしていると、虫が壁に沿ってとんでいるのが見えた。
計算機が捕獲した血肉が売買されている。網膜を焦がして点火する。新宿三丁目。空いた席に座るとまえのひとの座った跡が窪んでいて気持ちわるい。本を読む。あまり時間の経たないうちに目の疲れ。からだじゅうの力が抜ける気が抜ける。離脱した意識は居場所がなくたらいまわされ、サイレンを鳴らす救急車が赤信号を突き破る。飛んで火に入る虫をシャツのなかに隠す。

カテゴリー: 日記