リズムを乱さずに長い文章を書くことは難しい。少なくともじぶんにとっては。たとえば同じ単語を繰り返し、繰り返し、繰り返し用いることで簡単な音韻はつくれるが、その安直な手法が使えるのは短い文だけだ。単調なリズムを長々と刻み続けられるほどひとの気は長くない。だから、一万字程度の文章があるならば、それをいくつかのパートに切り分けて、文字数や全体における割合を把握しながら文の流れをつくるといったことが必要になるだろう。短距離走とマラソンとではむろん走り方もレースの組み立てもまったく異なるのだなんてことはいまさら言うまでもなく、いまこうして書かれている文章のように、思いついたことから順番に書き連ねるだけの無策が通用する場面は多くない。だがもし工夫なしに書いてしまったのであれば、読み返したときに生じた読みの突っかかりを逐一チェックしてみたらどうだろう。チェックに基づいてあとから書き直してどうにかなる保証はないが、見通しを持たずに書いてしまった以上は、あとからどうにか立て直すほかにできることはない。で、現に見通しを持たずに書いてしまっている身としてはかなり億劫な心持ちであり、今月中にひと段落はさせておきたかったのだが、もしかしたらそれも難しいかもしれない。すべては夜にカフェが開いていないのがいけない。
日記210620
カテゴリー: 日記