二十三日。新宿の紀伊国屋書店と三鷹のりんてん舎で本を数冊購入する。移動中は、ここ数日読み進めていたフロイトの『精神分析入門』を読んでいた。夢をモチーフに何か書けないかと思って読み始めたが、講義録だからか文自体のおもしろさがあまり感じられず、まだ半分も読んでいないが飽きてきた。買った本を先に読んだ方がいいかもしれない。読む時間も一方で確保しつつ、書いていた小説を書き終えてしまったから、はやく次を書き始められたらいい。自分で決めた何かに取り組んでいないと不安で仕方がない。
二十四日。映画『サイダーのように言葉が湧き上がる』を観に行く。ひさしぶりに訪れたTOHOシネマズ府中は混んでいたが、『サイダーの〜』が上映するシアターは小さいハコで、客入りも少なかった。ショッピングモールと団地を舞台にした物語。いまの若いひとの原風景は、たとえば自然豊かな海や山だとか地元の商店街を中心とした地域などではなく、そうしたものを脅かす存在として用いられることが多かったショッピングモールや団地にあるという、伝統的なものと資本的なものとの対立があった頃から一周した世代にとってのリアリティが感じられる。街の建物は変わっても地面は変わらないこと、そうして土地の記憶が継承されること、SNSを通じたコミュニケーションにおける感情の機微、i am robot and proudを思わせるポップだけど繊細な劇伴、色彩豊かな画面、などなど、見どころ満載。機会をつくってもう一度観に行きたい。
二十五日。なんとなく頭が痛くてずっと横になっていた。寝れば治るかと思ったけど眠れば眠るほど頭は痛いし重い。水分が足りていないのかと思って炭酸水を飲む。今朝、焼肉屋にいく夢を見て、ホルモンとビールを注文したところで夢が醒めたことがずっと気になっていたから、スーパーでハラミを買った。焼いて食べたらおいしかった。焼きししとうと空芯菜炒めもつくって食べた。どれもおいしい。ごはんもおいしい。食事に満足してなんとなくましになった気分だけど、まだ頭は痛いし、この連休は一冊の本も読まなかったし、小説も書けなかったし、あすから労働だし、やんなっちゃうね。昼に見たアニメ『Sonny Boy』は学校ごと異空間に飛ばされるお話だった。どこかに飛ばされたい。
日記210723-25
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