漁師たちが甲板の上に配置された三つの問題点を数えあげるときなど、ぼくは園亭のようなところで青年たちの真中にいて、会社のやり方を図々しくも呪った。もう八時だったが、ぼくの心のなかにあるのは人間の生がいかに不完全な一瞬かという申し出である。戦いの相手は目を上の方へ向けるが、それはぼくの邪魔にはならなかっただろう。ときどき休暇の間、仕事場のなかで気楽さを感じる。
(この日記はマックス・ブロート編『決定版カフカ全集7 日記』(谷口茂訳、新潮社、一九八一年)で使用されている語句の引用・組み替えによって作成しました。)