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日記210423

 労働の昼休憩中、この舞台設定だったら小説らしきものが書けるかも、と思いついたことがあり、ささっと二〇〇字程度書き出してみる。思いついただけのことは信用ならない。今週はずっと日記を書くことに負担を感じていて、だけど思いつきを書き出してみたくなる程度には書くこと自体に抵抗は感じてはなく、だからたんに疲れているだけなのだろう。疲れているときには疲れているときに書ける文体があって、ひとつの流れに沿った散文が書けなくとも、たとえば見えたことを羅列するとか、出来事を箇条書きするとか、詩の形式を模倣するとか、その時々の状態における自然な文の形を見つけて書きつづけられればいい。文筆家であれば、日々の状態に応じて文体が変わってしまうようでは仕事にならないだろうが、一個人の日記なのだから、日によって書かれる内容も書かれ方も変容してぐちゃぐちゃしてるということは何もマイナスにはならない。ただ、日記を書きつづけられたところで疲れていることには変わりはなく、世間様を見てもみんな疲れて理性や判断が鈍ってしまっているのではないかと思うようなことだらけで、そんな様子がどうしても視界に入ることが余計に疲れる。繰り返しては持続する日常のはてしなさから生じる目眩への対処もおぼつかないのに、持続する日常自体もおかしくなっているようで、無視できない大きめのなにかが取り返しのつかない終わりを迎えてくれないだろうかと、こういうときはつい漠然とした終末を願ってしまう。
 帰路に着く。道中で、市の職員と思しき、不要不急の外出自粛を訴える夜回り隊を見かける。帰宅する。ぼうっとしながらネットを見る。書店にも休業要請が出されるらしい。気力の尽きた状態で二時間ほどネットを眺めたのち、ようやく立ち上がって夜ごはんをつくる。辛ラーメン。具材に入れた魚肉ソーセージがおいしい。眠る。友人らしきひとたちと旅行に行く夢を見る。夢のなかでアミューズメント風の大浴場に入る。大勢のひとたちがあちこちでおしゃべりをしてたのしんでいる。じぶんも同伴者と話をしながら湯を浴びたり広い施設をうろうろ歩いたりする。湯から上がり、服を着る。館内で知人を探すが、見つからない。目を覚ます。ベットで横になりながら前日の日記を書く。やはりどうも気が重く、日中は外に出かけられたらいいなと思う。

カテゴリー: 日記